平成17年度(2005 年)福島大学公開講座

24 人間――その生と死 終了しました
期日 平成17年10月11日〜11月22日
曜日 火曜日
時間帯 18:30〜20:00
時間数 10.5時間
担当講師
福島大学名誉教授
明珍 昭次
内容
 人間は、生老病死の四苦にさいなまれている。宗教も信仰も、由来はそこにある。この世に生を享けたからには、死は不可避の運命。「終(つい)に往く道と はかねて聞きしかど」、確実にやってくるその死が自分を襲う日時のほどは、どうみても不確実。心配で不安だ。そこで誰しも、どうにかして死を無期延期した いと考える。人間ドック、病院通い、薬、サプリメント、毎日欠かさぬジョギング――それはいずれも、死を無期延期したいという切ない願望の表れではない か。死に臨んでいる人間にしてみれば、当然のことだ。しかし、それでもなお聞こえてくる、「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。沙羅双樹の花の色、盛者 必衰のことはりをあらはす」と。それならいっそのこと、まっすぐ・真剣、生死の問題に正面から取り組んでみてはどうか。
 クラシックからフォーク、演歌まで――ベートーヴェンからジョン・レノン、さだ・まさし、SMAPから美空ひばりまで、講義内容にお似合いのさまざまな 音楽が引用され、CDやテープで教室に流れることも。
募集定員 30名
受講料 6,300円
対象者 市民一般(どなたでも)
プログラム
(全7回)
10/11 「小宇宙としての人間――生と死の博物学」
10/18 「誕生と死のはざまで生きる人間――死は不可知のXのままに」
10/25 「先端医療における生と死――生命倫理の問題」
11/1 「通過儀礼に見る人間の死と再生――文化人類学に学ぶ」
11/8 「生の根源への回帰としての死――レオ・バスカーリア、フロイトに聴く」
11/15 「臨死体験と彼岸信仰――霊魂不滅と神存在の問題」
11/22 「個人の死と人類全体の死――アーノルド・トインビー『試練に立つ文明』」
会場 「街なかブランチ」(チェンバおおまち3F)
申込締切 9月20日
備考 講義資料は講義当日に配布します。